ポール・クレマーの「トラマーリ」

芸術とサン・マルツァーノワインの交わりを謳うTramArtプロジェクトの第一弾は、ポール・クレマーによる「ロゼ ディ プリミティーヴォ」のラベルです。ミニマリストでコンセプチュアルな独特のスタイルで世界的に著名な米国のアーティスト、ポール・クレマーは、特有のシンプルで直線的・幾何学的なデザインのこのラベルで、その才能をみごとに発揮しました。優しい色使いで曲線を描きながらボトルを包み込むラベルは、海に囲まれた細長い土地の輪郭を象徴しています。

出会い

サン・マルツァーノとポール・クレマーのコラボレーションは、ギャラリストのアンジェロ・ミラノ氏(#STUDIOCROMIE)の協力を得て2019年に開始しました。まず製品そのもののイメージとアピールを土台とする三次元での交流が始まり、やがて創作プロセスへと発展して、サン・マルツァーノワインとポール・クレマーのテイスト、アイディア、スタイルの絶妙な相性が絵画表現となってキャンバス上に描かれました。
コンセプチュアルでありながら、海と地と自然の三要素を連想させる作品です。
ひとたび絵が描かれたら、それをラベルにするのは簡単でした。細長い土地を象徴するラベルが、あたかもこの土地に終わりがないかのようにボトルの周りをぐるりと囲んで躍動感をつくり、液体の曲線的な動きを思わせます。色の塗られた部分は、輪郭は明確でも見る人を優しく撫でるように柔らかく、ロゼワイン「トラマーリ」を引き立てるような軽快でデリケートな色彩です。
TramArtプロジェクトの第一弾、ポール・クレマーの「トラマーリ」は、具象芸術とシンプルなスタイルや表現や言語の美しさへのオマージュです。これこそがサン・マルツァーノの哲学をインスパイアする価値観なのです。

ポール・クレマーについて

1971年、シカゴ生まれの世界的に有名なミニマリスト画家。ポール・クレマーの作品は、幻想的な幾何学と平面的な抽象表現との間で揺れ動きながら、色彩の相互作用とカラーフィールド・ペインティングとの混交による大胆なほどシンプルな作風を展開します。テキサス州、ヒューストンで暮らし、制作活動を展開中。その作品はパリ、ニューヨーク、ブリュッセル、マイアミ、ミラノ、ロサンゼルスの各都市に展示されています。

コラボレーション

紙: フェドリゴーニおよびファブリアーノ
本プロジェクトを支えるもう一本の柱は、製紙関係の会社をまとめるフェドリゴーニ・グループです。Fedrigoni Self-Adhesives社とFedrigoni Paper社が、それぞれラベル用接着紙(Picasso X-Dry)と箱用アンチステイン加工紙(Tintoretto Gesso Touch Class)を提供し、ワインにふさわしい高級感あふれるパッケージができました。このほか、クレマーの作品の発行部数限定の複製画にもフェドリゴーニ・グループの高級紙(Fabriano Tiepolo)が使われています。クレマーが手掛けたラベルが貼られた特別感あふれる「トラマーリ ロゼ ディ プリミティーヴォ」ワインには、もれなくこの複製画が付いてきます。

ラベル印刷: トヌッティ テクニケ グラフィケ社
ラベルの印刷は、高級ラベル印刷においてイタリアで屈指の品質を誇るトヌッティ テクニケ グラフィケ社に依頼しました。おかげで誰の目にも間違いなく美しいラベルが出来上がりました。原画を描いたアーティストとコンテクストとの距離感を保ちつつ、しかもマットな地に光沢部分とマット部分を交互に配して、完璧な調和を生み出しています。色彩の選択とテキストの読みやすさにも細心の注意が払われています。